金属製HOゲージの老舗ブランド・カツミさん(株式会社カツミ)との共同製作が実現しました。初心者向けのはんだ付け入門も積極的に広められているカツミさんに作っていただいたのは、2024年に関水金属新工場に開通する「関水本線」で活躍する予定の箱型トロッコ・通称【箱トロ】です。もっともシンプルな形といえるこの箱トロは、芥川龍之介の短編「トロッコ」に登場する土砂運搬トロッコとしても有名です。
キットにはカツミさんおすすめのはんだこてとハンダ、フラックスもセットしています。はんだ付けの終わった箱トロはKATOの下回りに被せて完成です。
STEAMペーパー「真ちゅうdeトロッコ 工作の感動を乗せて」では、はんだ付けの方法を写真入りで説明しています。真ちゅうの解説からハンダはどうして接着剤のようにくっつくのかという「なぜ」にも答えています。
プライマーを塗って好きな色で塗装することもできます。そのやり方はこのサイトで紹介しているので、 をご覧ください。
キットの製品名にある「ナローゲージ」は、線路の内側の距離「ゲージ」が、通常のものより「ナロー」つまり狭いものを意味します。
実際の鉄道では、「標準軌」は新幹線などに採用されている1435mmです。ほかに、多く使われているゲージとしては、1067mmや1372mmのものがあります。ゲージの規格がいくつかに決まっていることにより、路線の相互乗り入れや車両の長距離移動ができるわけです。
1067mmよりもずっと狭いゲージもあります。「箱トロ」の実車の線路のゲージは762mm。このようなゲージはとくに「ナローゲージ」あるいは「特殊狭軌」などとよばれています。
に。
日本では明治時代、政府が民間に対し、簡易な設備の鉄道施設を推し進めたこともあり、ナローゲージの線路がつぎつぎと敷かれ、小型の鉄道が全国各地を走っていました。「軽便鉄道」などとよばれました。
また、「箱トロ」のような資材を運ぶためのトロッコも、全国の鉱石採掘場や木材採取場などに敷かれたナローゲージの線路を走っていました。しかも多くは、機関車に牽引されるのでなく、人に押されて走っていたのです。
日本における鉄道のおもなゲージ
いまも乗客を乗せて走るナローゲージの営業鉄道や、資材を乗せて走るナローゲージのトロッコは日本に残されています。しかし、その数は数えるほどしかありません。
そうしたなか、新たなナローゲージの鉄道が誕生する予定です! 埼玉県鶴ヶ島市につくられる関水金属新工場とKATO RAILWAY PARKの敷地内に、610mmと762mmを併用したナローゲージの「関水本線」が開通します。
「箱トロ」の実車や、蒸気機関車「OLIVER」、またこれらの走行を支援するディーゼル機関車「BILLY」の実車など、さまざまな車両たちが関水本線で活躍することでしょう。
開通は2024年の予定です。楽しみにお待ちください!